ワーカーズコープは、事業に必要な資金も力も知恵も出しあって、自分たちの手で地域に必要な仕事をおこし、よい仕事を高め、持続可能な地域づくりを目指す働くものの協同組合です。
一人ひとりの存在(命)を大切にし、違いを認め合い、お互いを生かし合う「協同労働」という働きかたを大切しています。
みんなで協同し、「ともに生き、ともに働く」社会を創る『協同労働』を地域の皆さんに伝え、誰もが安心して暮らせるまちづくりに取り組んできました。
「人や地域に役立つ仕事をしたい」「働くことを通して人間的に成長したい」・・・。私たちはこうした願いを実現するために、働く人がみんなで出資し、自分たちで経営し、よい仕事や地域づくりをめざして共に働くワーカーズコープ(労働者協同組合)をつくり、40 年間各地で様々な仕事をおこしてきました。
ワーカーズコープのような働き方が、この困難な時代に本当に必要とされているとの認識が広がる中で、20年間求め続けてきた「労働者協同組合法」を、令和2年12月の臨時国会で実現することができました。コロナ禍の中で、全会一致で成立したことの意味を、私たちは重く受け止めています。
そして多くの市民の皆さんに、法制定を機にこの協同労働という働き方を知っていただき、これからの生き方や働き方、地域づくりに生かしてほしいと願っています。
働く意欲や能力がありながら、その力を発揮する機会を十分に得られない日本社会の現状を変えるために、働きたいと願う誰もがその力を生かせる多様な働く場をつくり、生活と地域に必要とされる仕事をおこし、持続可能な地域づくりをめざすこと。その目的のために、①一人ひとりが出資し(出資)②組合員の意見を反映した運営を行い(経営)③共に働く(労働)上記の3つの「協同労働」の原則を基本原理とする労働者協同組合が、社会的な制度として位置づけられました。
「労働者協同組合法」の制定によって、3人以上の仲間が集まれば、誰もが届け出だけで設立することができ、労働者派遣事業を除く全ての領域で、事業を行うことができるようになります。
一人ひとりが、こうありたいと願う暮らしや地域を、お金も力も出し合って自分たちの手でつくり出せる働き方が、あたりまえのものとして社会に広げられることに、私たちは大きな希望と可能性を感じています。